Status(ステータス)のICOでは、およそ100億円の資金が調達されて、話題になりました。 Statusとは、オープンソースのメッセージングプラットフォームで、イーサリアムネットワーク上で動作する分散アプリケーション(DApps)と対話するように設計されたWeb3.0 ブラウザです。独自通貨は、Status Network Token(SNT)が発行されていて、さまざまな用途に使用できます。 今日のソーシャルネットワークは、所有者(Owner)、広告主(Advertiser)、ユーザ(Users)の3つのパーティーから構成されています。彼らは一様に重要な役割を担いますが、それぞれの利害を考えて行動するため、インセンティブを共存させることが難しいという課題があります。 そのような環境の中で、すべてのステークホルダーのインセンティブを調整して、参加者全員が得をする行動を、自然に促進するネットワークが生まれたらどうでしょうか?Statusが目的とするのは、まさにそのようなネットワークを生み出すことです。
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Statusは、プラットフォームにモバイルからアクセスすることを前提として、デザインされています。スマートフォンの利用者はご存知の通り、世界中で急激に増加しています。日本では、LINEが有名ですが、中国では、WeChatというサービスが圧倒的なシェアを持っています。ただ、西側諸国と発展途上国の市場はまだまだブルーオーシャンであり、Statusはそこに目をつけています。 Statusのアプリ(α版)はiOSとAndroidでインストール可能です。このアプリでは、以下のことが可能です。 1. 暗号化されたメッセージやスマートコントラクト、支払いを送受信できる 2. 分散型アプリケーションおよびチャットボットと関わることができる 3. 組み込みのStatusウォレットを使用して、暗号アセットを保存、管理できます といった機能が実装されています。 Status DApp ディレクトリでは、ユーザが求めるアプリを、カテゴリや評価を参考に、すぐに探し当てることができます。イメージとしては、App StoreやGoogle Playを思い浮かべるとわかりやすいでしょう。 Sticker (スティッカー)は、ユーザが友人や家族と連絡を取る際に、コミュニケーションをより賑やかにするために使われる機能でミレニアルを中心に人気を集めています。Statusはスティッカー市場に参入して、スティッカーをチャットに使うだけではなく、クリエイターの作品を世界中のユーザからアクセス可能にするプラットフォームを目指しています。
Statusは、ソーシャルネットワークよりも暗号資産のエコシステムの方が将来的に拡大していく速度が早いという見解を示しています。そのため、Statusのビジョンを実現するためには、暗号資産やトークンの技術をいち早く取り入れるべきだという考えがあります。 プラットフォーム上において、ステークホルダー同士が互いにコミュニケーションをする時には、両者を介するメディアが必要でした。しかし、イーサリアムのパブリックブロックチェーンと、その関連サブプロトコルが出現したことによって、分散的かつトラストレスなアクセス権を持ち、暗号的に検証可能な合意からなるメディアをユーザに提供することが可能になりました。 イーサリアムの技術は、既存のレジームを大きく変えるポテンシャルがあるため、イーサリアムをStatusの技術基盤として採用しています。